26歳で悪性リンパ腫になった生物系大学院生

混合細胞型ホジキンリンパ腫 (第4頸椎の生検) . 頸椎・腰椎・肩甲骨・腹部リンパ節に散在 (治療前のPET-CT). ABVD4コース時点で第4頸椎以外はPET陰性になるも, 5コース目では第4頸椎が増悪, ESHAPを1コースでSD, ICEを4コースでPR, その後は放射線治療46Gyで自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法になだれ込み, 社会復帰しつつアドセトリス15コース施行. 現在経過観察(2020/04). ~頸椎後方固定したおかげで首が動かせず、物理的に前向きなった(笑)~

自家移植から約2年半経過した件と就職した件と木曜ドラマの件

新型コロナウイルスによる自宅待機によって時間ができたのでブログを更新することにしました. 特に書くことはないのですが, 闘病ブログにおいて最も重要なのが生きているアピールだと考えているので, なんもないけど書きます. この5月で自家移植から2年半に…

元がん患者と開示した上での新卒枠での就職活動の結果および考察

元がん患者と開示した上での新卒枠での就職活動の結果および考察 背景 今年の3月に大学院を卒業し,また3月で再発予防の抗がん剤も終了した. 今年はポスドクとして研究室に残るが,来年の予定は全くの未定である. 一般的に,AYA世代がん患者の就職活動は困難…

自家移植から1年経った感想(真菌性肺炎になったこと)

11月で大量化学療法と自家末梢血幹細胞移植から大体1年くらい経過しました. 去年の時点では, この先1年間も生き延びることができるなんて, 全然期待してなかったので, よかったなあぁとしみじみ思います. 真菌性肺炎での入院 そういえば, 9月頃に真菌性肺炎…

副作用(末梢神経障害)など

今年の夏はめちゃ暑いですね. 今年度は博士課程4年目になってしまい, すでに1年留年しているので, できれば卒業したいです. ので, 時間と体力を有効に活用して冥途の土産にも学位取りたいと思います. 追加の治療の経過と副作用 病気の再発・悪化の防止のため…

東京への復帰と維持療法

東京に復活 1月末に東京に戻ることができました. 病み上がりの体力皆無状態での東京復帰はまさに過酷な戦いでしたが, 気持ち的には非常に前向きに取り組めました. 本当に久しぶりにすがすがしい気持ちになれました. 最初東京に戻るとき, 両親が一緒について…

大量化学療法後のPET-CTの結果と肺炎

初の寛解判定 自家移植後5週間後にPET-CTを撮りました. 結果は幸い, 第4頸椎へのFDG集積は有意ではなかった. リンパ腫の病変を疑うような別部位への集積もありませんでした. 遂に「寛解」の二文字を, 一時的なものであるかもしれないとしても, 得ることがで…

自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法の経過と感想

血球の回復経過 大量化学療法(MEAM療法)の最後の抗がん剤であるアルケランの投与の翌日に自家末梢血幹細胞の移植を行ないました. 移植当日の白血球数は3000台. 移植から3日後に100で, その後しばらく0で, 移植後5日目からG-CSF製剤の注射(250µg/日)を開始, 1…

放射線治療その2- 46Gy照射後の副作用とPET-CTとMRIでの評価と今後の予定

46Gyという照射量はホジキンリンパ腫にしてはなかなか多いのではないかと思います. 腫瘍を消すためになるべく多く照射したいけど脊髄には50Gy未満しか掛けられないから46Gyかな, ということで決まった照射量. 高まる線量, 高まる不安と二次発がんのリスク. …

放射線治療その1 22Gy照射時点での副作用とMRIでの評価について

さきほど1日2Gyの照射の12回目を終え, 放射線治療科の先生の診察を受けてきました. 放射線の副作用はいまのところ大したことない 副作用は, 照射部位である首の左右のサイドの皮膚が赤みを帯びている(前面は照射されてないので赤くない)のと, 食道の上のほう…

救援化学療法その3- ICEの治療効果のPET-CTによる判定

前回、ICE療法2コース終了後のMRIの判定で、結果がとても良かった件について書きましたが、今回はICE療法4コース後のPET-CTの結果とその後の予定について書きます。アフェレーシスについては気が向いたら書くことにします。 PET-CTを、ICE療法4コースの2週間…

救援化学療法その2 -ICEの副作用と治療効果の途中経過-

ESHAP療法があまり効かなかったので、ICE療法を行なうことになった。 ICEとは、イホマイド(ナイトロジェンマスタードの一種。アルキル化剤。嫌だー)、カルボプラチン(白金製剤)、エトポシド(トポイソメラーゼII阻害剤)の頭文字をつなげたもの。 治療期間です…

妊孕性保存についての後悔

妊孕性(にんようせい、と読むらしいです)とは、文字通り妊娠のしやすさ(してもらいやすさ)のことを意味します。 化学的な抗がん剤は、単にがん組織を攻撃するだけではなく、体のあちこちの組織や器官にダメージを与えます。ダメージは骨髄や消化管上皮などだ…

救援化学療法その1 -ESHAP療法の副作用と治療効果と感想-

5月末に再入院して、救援化学療法1)というものを開始しました。この救援化学療法の成績で5年生存率が40%ほど増減するようです2)。 医師から、救援化学療法の具体的なレジメンとして採用する可能性のあるものとして3つ挙げられ(ICE、ESHAP、もう一つは何だっ…

札幌での1つめの病院とABVDからの突然の卒業

札幌で1つめの病院があまり良くなかった(泣) ために患者としての主体性に目覚めた 東京から札幌の病院に移ったあと, ホジキンリンパ腫の標準治療であるABVD療法を開始しました. 実はこの病院は, 以前, 私の父が血液内科でお世話になり, 見事生還を達成させて…

入院生活と確定診断まで

不安感の瞬間最大風速 を記録した頃 急遽, 大学病院に入院することになり, そのときはとにかく慌てふためきました. まさか入院して下さいと言われるとは全く思っていませんでした. しかも, 首の骨が折れやすくなっています, と言われ, 首に巻く分厚い布のよ…

発覚までの経緯

病院に行く前 2016年の春頃から, 物を飲み込んだときに喉に違和感を覚えるようになっていました. 特に, 喉ごしが良いはずのビールですら喉ごしが悪くなったなあ, と思っていました. しかしながら, その頃はそれ以外の症状(いわゆるB症状)は感じず, 普通に生…

ブログの動機と趣旨

26歳で生物系の博士課程学生のときにホジキンリンパ腫と診断された記念にブログを開設しました. 自分が病気になったとき, 同じ病気を患っていらっしゃる方や, その家族の方が書いていらっしゃるブログを参考にさせていただいたことが, 私にとって大きな支え…