26歳で悪性リンパ腫になった生物系大学院生

混合細胞型ホジキンリンパ腫 (第4頸椎の生検) . 頸椎・腰椎・肩甲骨・腹部リンパ節に散在 (治療前のPET-CT). ABVD4コース時点で第4頸椎以外はPET陰性になるも, 5コース目では第4頸椎が増悪, ESHAPを1コースでSD, ICEを4コースでPR, その後は放射線治療46Gyで自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法になだれ込み, 社会復帰しつつアドセトリス15コース施行. 現在経過観察(2020/04). ~頸椎後方固定したおかげで首が動かせず、物理的に前向きなった(笑)~

東京への復帰と維持療法

東京に復活

1月末に東京に戻ることができました. 病み上がりの体力皆無状態での東京復帰はまさに過酷な戦いでしたが, 気持ち的には非常に前向きに取り組めました. 本当に久しぶりにすがすがしい気持ちになれました. 最初東京に戻るとき, 両親が一緒についてきてくれ, そのまま新しい部屋を決め, その後には妹も来てくれ引越しを手伝ってくれた. 頼りになるなあ.

 

研究室にも復活できました. もちろん以前のように1日に12時間以上働ける体力はないですが, なんとか日中は活動できている気がする. 誠にありがたい. 以前は体力勝負であまり生産性に目を向けていませんでしたが, 体力の無い今, とにかく生産性をあげるべく, 楽して成果を出せるように工夫するのが楽しいです.

 

現在の健康状態

現在の血の状態は, 白血球が3000から4000, 赤血球とヘモグロビンと血小板が正常範囲の下限値の90-95%くらいです. あと, 手元の血液検査結果の表にはないが, IgGがかなり少ないと言われました. つまり, 全体的に血は薄めで抵抗力が弱っているということです. とりあえずうがい手洗いと歯磨きと, 外出中と睡眠中は常にマスクをするようにしています. 今のところ風邪は引いてません.

 

追加の治療

ところで, 札幌のときに大変お世話になった主治医に, PRでの自家移植なだれ込みであることから維持療法という含みで某分子標的薬をしたほうがよい, と強くおすすめされたので, これを行ないうる病院を探し, そこに通うことになりました. まだ1回しかしていませんが, 今のところ目立った副作用はありません. しかし, これから回数を重ねるにつれて末梢神経障害は出てくるらしい. 自分の研究の実験でミクロトームで切片つくる等の細かい手作業をしているのですが, 末梢神経障害で手が動きづらくなる前に, 博論に必要な細かい作業の必要な実験を終わらせたい, と思っています.

 

依然として5年後の生存率はいま自分の周りにいる人たちと比べて有意に低いという事実が無邪気な前向きさや生への信頼感みたいなものを私の人生から奪ってはいるものの, とはいえ, 現在の状況は本当にありがたいと思います. 実験のデザインがどうだとか, 研究の方向性がああだとか, そういう他愛もない(と言っては不真面目に聞こえるが直ちには命に関わらないという意味で)ことに頭を悩ますことの出来る状況に乾杯!

いつ終わるかも知れないこの日常を大事に生きたい.

家族や友人や病院の方々や, 研究室の人たちに感謝だ.

 

ブログの上のほうに広告が表示される頃にまた更新して, 蓄積しているであろう維持療法の副作用についてでも書く(かも知れない).

 

20190715

ですます調に変更して一部校正しました.